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2019-08-10

多分それが人生というもの

NHKで不定期放映する、「病院ラジオ」を愛聴している。

これはお笑い芸人のサンドウィッチマンが、病院へ出張訪問し院内に仮設のラジオ放送スペースを設営、そこに通院・入院する患者さんをゲストとして迎え院内ラジオを放送する様子を伝える、TV番組だ。

反響が大きいようで、先日で第3回目の放送だった。

サンドは同郷ということもあり昔から大好きだ。彼らと患者さんの近過ぎず遠過ぎない距離感、受け止める器の大きさと、癌などの重い病気と闘っている人との会話でも、絶妙な笑いを挿し込む進行に毎度感動する。

 

ゲストに訪れる患者さんは子供から大人まで様々だが、印象的なのは皆闘病の辛さを語るのではなく、「幸せを感じること」や「感謝」の話をするということ。そしてすごく「前向き」だ。

あとは私は父が癌で入院していた様子を知っているのでそこまで驚かないが、サンドはよく「重病にかかってもすごく人間らしく、我々となんら変わりない感覚を持っている」と感想を述べている。

そんな姿から勇気をもらうとか、ありきたりなことを述べるつもりはないけれどでも、病院ラジオを見る度に、命は当たり前ではないことを思い出す。

病気は自然災害のようだなと思う。今回は東大に合格した骨肉腫を患う女の子が、「人生どんなに努力をしても思うようにいかないこともあるのだと、初めて知った」と話していた。人間はつくづく自然の一部だということを思い出させられる。

病気も、地震や噴火と同じで努力をすれば避けられるというレベルにはない。そりゃ、生活習慣病とか多少のリスク管理は可能だけども。

なんで、私のお父さんだけが癌になり早死にしたんだ、みんなのお父さんはめっちゃ元気で、完全にうちは不運じゃないかと学生時代は世を呪っていた部分があったけれど、今はもう観念致しました。笑 

 

けれど今でも「ふつう」への強い憧れは、ある。普通であること、平凡であることは、私の目には尊く映る。でもそう思うと、今自分が生きていること、とりあえず健康で自由に体を動かせジムにも行けて、美味しいものを食べ飲みして好きなことをしているというのは、幸福以外の何物でもない。

 

人と比べるときりが無いし、不安要素を拾えば山のように集まるし、不満や愚痴は泡のように次から次へと湧いてくる。だけどどんなにあがいても人生は一度きりだ。しかもそれは明日、終わるかもしれない。もしくは、100歳まで続くかもしれない。要するに分からないのだ。だけど多分それが人生というものなのだ。

だからこそ備えることも大切だし、どんどん行動をして、人と同じではなく新しい何かをすることで自分の価値を高める…ことが賞賛されるのだろう。

 

でもね。私はちょっとアレなんで(笑)「ゆっくり」生きていきたいなと近頃よく考えているのだ。今も十分、ゆっくりですが。

今週は仕事でもプライベートでも、良い出会いに恵まれた。皆その人らしい佇まいで堂々と生きている。その姿を見送った後、私の中に何かしらのヒントがそっと置かれていることに気付く。このタイミングで、この人。やっぱり神様はニクいことをしてくれる。




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