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2019-01-28

【たった1つだけ】毒親・厳しい親に育てられた人がセルフエスティームを高めるのに必要なシンプルなこと

プライドという言葉を聞くと日本ではなんとなくマイナスのイメージがつきまとう。プライドが高い人とはお高く止まっていたり自意識過剰、高圧的で傲慢というニュアンスを含んでいることが、それを物語っている。

だけど私は純粋な意味でのプライドは生きる上でこの上なく大切だと思っています。このHPのアドレスに<trust ur(your) pride>と入れるくらい、精神的に自立した生き方には欠かせないという認識です。

私がこの記事で言うプライドとは、他人の意見を一切聞き入れず自分が正しいと微塵も疑わない、柔軟性のないプライドとは全く別のもの。

日本語の「プライド」には要らない手垢が既に付き過ぎている為、この記事で言うプライドとは自尊心、誇りと言った方がしっくりきます。最近耳にするセルフエスティーム(自己肯定感)とも近いでしょう。

自尊心の種は親から受け取っている

ところでこの自尊心というものは、生まれたと同時に携えているものではないようです。「自尊心」という言葉を調べたところ

その起源は、ほとんどの両親が自分の子供に与える好意的評価のうちにあるとみなされる。子供たちは、こうした価値づけを全面的あるいは部分的に受け入れ、それ以後の経験と評価をそれに一致させようとするわけである。したがって、幼少時に両親が子供に頻繁に否定的な評価を与えれば、子供は自分自身に対するこの見方をのちのちまで受け入れてしまい、自分をだめな人間と決め込んでしまう自尊心の低い者になる場合も生じる。[日本大百科全書(ニッポニカ – 辻 正三]

という記述がありました。

つまり親からの好意的評価によって芽生える意識であり、最初は自分で選べるものではないということです。

セルフエスティームが低い人、2タイプ

次のどちらのタイプも、幼少期に親からの健全な好意的評価を受け取れずセルフエスティームが低いまま大人になった人たちです。

①プライドが高くいわゆる高飛車

自分が本当は弱いことを隠す為に高慢で攻撃的な振る舞いになる。自慢話が多くなりがち。常に虚勢を張っているので本当はとても疲れているし不安。本音を明かさないので心底信頼し合える人間関係を築きにくい。

②自分に自信がなく、消極的でへそ曲がり

自尊心が低いことを生育環境のせいにし、言い訳が多くなりがち。非活動的で他人を羨んでばかり。依存的。変化を嫌い似たような人とばかりつるむ。言うことだけは一丁前だが行動しない。(私はこっちタイプだった)

あなたはどちらかに当てはまりますか?極端に2つのタイプに分けましたが、様々な特徴がきっと他にもあるのだとは思います。

私はこのようにして自尊心がダダ下がった

以下導入を深める為に少しだけ自分の体験談を。

母はいつも厳しく、価値観にそぐわない意見や主張をすると当然否定され、例えば鏡を見ているだけでも嫌な顔をされたものです。(自分を可愛いとでも思ってるの?自惚れるな、という意味です。)父は私に対して常に好意的評価だったのは幸いでした。でもそれが余計に母の癇に障るらしく、当たりがきつくなります。結局父は私が9歳の時に亡くなるので、以降は厳しい評価のみの中で自己を確立することになります。

外見だけではなく内面も常に批判・批評され育ち、自分に全く自信が持てず誰かに褒められても信じることなくひたすら謙遜していました。そうかと思いきやある時は言葉を鵜呑みにし過ぎて、相手に依存してしまったりと散々でした。

ですが、社会に出ると荒波の中で自分を守れるのは自分だけと徐々に気付き始めます。自分を見失わず強く生きるには、己を信頼するしかないと学びました。本当に少しずつですが、本を読んだり真の友人と語ることで自尊心の基盤を固めてきました。

こうした経験が今私がプライド、自尊心、誇りやセルフエスティームの大切さについて深く考えることに繋がりました。

初めから健全なプライドを親からインストールされデフォルト設定されていたら、ここまで考えを深めることはなかったとも言えるでしょう。

【絶縁以外の道】/毒親/一人娘/片親/コンボでも、心の距離を保ち自分の人生を守る術がある。

ステージを高める前に見直す部分

巷では、とにかく自尊感情を高める方法だけが取り沙汰されていますが、まずはなぜ自分が今のような精神状態にいるのか原因を知らないと、いくら前に進もうとしても過去の自分がgoサインを出してくれません。「その前にあたしのことをちゃんとケアしてよ」と幼い頃のあなたが足を引っ張りますよ。

・あなたの生育環境は、親もしくは育ててくれた周囲の方から好意的な評価を受け取れるものでしたか?もしそうでないなら、どんな風に接してもらいたかったですか?

思い浮かんだ接し方を、心の中で良いので自分で自分に対して声掛けしてみる。これです。疲れた時、仕事でミスした時、恋人がなぜか冷たい時、などちょっと落ち込むことって泡のように発生しますよね。

その度にしつこいくらい

「大丈夫」

「よくがんばってるよ」

「疲れたね。少し横になったら?」

「充分、十分。」

「明日は明日の風が吹くさ」

と唱えるのです。私は毎日軽く50回くらいはそのような声掛けを心の中でしています。子供の頃親に言ってもらいたかった言葉を、ただひたすら自分に言ってあげるのです。

この仕事をしていながらなんですが、食事や運動以上に普段自分で自分をどう扱うかが重要なのです。たとえば今日こそ銀行に行こうと思っていたのに気分が乗らず行けなかった場合、

「何やってるのよグズグズして、全くもう。しっかりしなさいよ。何回言えば分かるの?早くしなさいよ。」ではなく

今日も行けなかったのね。どうしたの、何かあった?真面目なあなたが行けないのだから、きっと理由があるんだよ。どこかに不調があるから動けないのかもよ?」です。

親から自尊心の種を受け取れなかった人は、この心掛けがベースにあった上でようやくセルフエスティームを高めるステージに登壇できます。

人生ハードモードですよね、ほんと。一体何の罪があって、この親の元産まれてきたんだろう。健全な家族を見る度、羨ましいと同時に落ち込む気持ち。親は自分が選んで産まれてきた、と言う人もいるけれど。そうかもしれないし、そうじゃないかもしれない。

もし選んで産まれてきたのだとしたら、乗り越えた先にきっとご褒美があるって、私は思っていますよ!

いずれにしても

たとえ、健全な親の元に育ち自尊心を育み大人になれたとしても、この世の中で生きると本当に様々なことがあり時に心が折れるでしょう。

大人になってからは、それが健全な自尊心であろうと今にも消えそうな自尊心であろうと、自分で守り保ち、成長もさせていかなければなりません。誰もあなたの代わりにあなたの心を育ててくれる人はいません。

そしてかすかな自尊心のままケアを怠ると、上記2タイプのまま周囲に迷惑をかけ自分も苦しみながら死ぬまで生きていくことになります。

具体的な高め方は現在たくさんの情報があり、本やネットを参考にすると効率が良いと思います。私がこの記事て伝えたいことは、その前段階に必要なたったひとつの大切な事柄です。

以下参考までに…

・内面の美しさは滲み出ます

ナチュラル美人。自然体なのに色気もある女性になるには。

・私が好きなミニマリスト筆子さんのブログ

(この記事では自尊心は生まれながらに皆持っていて、環境により低下するという考えのようですが、高い人の特徴は勉強になります。)

セルフエスティーム(自分を愛する気持ち)が高い人の12の特徴

・「セルフエスティーム」と検索したらトップに出たYahoo記事

自尊感情(セルフエスティーム・自己肯定感)を高める方法

親は選べなくても未来の自分は選べる

この記事は実は3ヶ月前からずっと下書きのまま、何度も何度も編集を重ねていました。プライベートな内容ということもあるし、それだけ重要で自分の中でも進行形トライ中の事案だったからです。ようやくまとめることができました。今後は私もモチベーションが下がったらこの記事を読み返すつもりです。

毒親や厳しい親に育てられた結果、上手に自尊感情を持てずに困っている人のお役に立てれば光栄です。

しかし子育てって本当にデリケートだなと思います。親に褒めちぎられて育った結果、かなりこじらせている人も一方で存在しているし。「褒めて伸ばす」は大正義っぽいのに、そういう人を見ると何が正解なのかもはや私には分からなくなります。

ただひとつ言えるのは、どんな自尊心を携えて大人になろうとも、そこからどのように成長させるかは全てその人次第ということ。生き方のセンスは自分で磨いていける。

毒親に育てられても自分の努力で生きやすい世界に変えることは出来る。確かにハンデかもしれないけれど、それを糧にして思考を深めた今の私のようになることも「選べる」。

そう信じています。

1歩ずつでいいから、進んでいきましょう。

*

この記事のカテゴリ「all about DETOX」に、厳しい親・毒親育ちの苦しみから抜け出すヒントを細々と綴っています。きっと何かしらのお役に立てると思うので、良ければ覗いてみてくださいね。

視野を広げると、自分の心を癒し成長させるツールは色々あります→【TED動画3本紹介】心の境界線、重要な選択の基準、ミニマリストの物的最終目標

自分の体をケアできるのは自分だけです→女ミニマリストがジムに通い運動習慣を身に付け始めた話。

追記

この記事の反響を受け、今後、毒親育ちの一介として実践的対処法を書いていくことにしました。→子育てならぬ【自分育て】のススメ。

親(特に母親)との関係で悩ましい方にオススメの本。→チェック!私の親ってもしかして…毒親?漠然とした不安から抜け出す為の良著3冊。

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